「パソコンやスマホで目が疲れて、何かいいお茶はないかな」
「菊花茶が目にいいと聞いたけれど、どんなお茶なんだろう」
菊花茶は、目の疲れが気になる方に古くから親しまれてきたお茶です。中国では2000年以上前から用いられてきた歴史があり、近年は日本でも「ノンカフェインで毎日続けやすいお茶」として注目されています。
このページでは、菊花茶がなぜ目を気にかける方に親しまれてきたのか、その背景にある中医学の考え方や、品種の選び方、おいしい淹れ方まで、福岡の漢方専門薬局の視点でご紹介します。

30秒でわかる結論
- 🌼 菊花茶は食用の菊の花を乾燥させたお茶で、中国では「延命長寿のお茶」とも呼ばれ親しまれてきました
- 👁️ 中医学の「肝(かん)」と「目」のつながりから、目を気にかける方に長く親しまれてきたお茶とされています
- 🍃 こもった熱を冷ます方向に向くとされ、頭ののぼせ感・夏のリラックスにも親しまれてきました
- ☕ ノンカフェインで時間を選ばず、クコの実やなつめと合わせると飲みやすさが広がります
- 📱 「自分の体質に合うかな?」と思ったら、LINEで気軽にご相談ください
菊花茶とは
菊花茶(きっかちゃ・きくかちゃ)は、食用の菊の花を乾燥させて作るお茶です。漢方の世界では、乾燥させた菊の花を「菊花(きくか・きっか)」と呼び、古くから親しまれてきた生薬のひとつです。
お湯を注ぐと花がふわりと開き、爽やかで甘みのある香りが立ちのぼります。味はほんのりとした苦味とやさしい甘み、後味はすっきりとしています。カフェインを含まないため、時間を選ばず飲めるのも魅力です。
中国では「延命長寿のお茶」とも呼ばれ、2000年以上前から日常的に飲まれてきました。日本でも、菊は古くから親しまれてきた花です。
菊花茶が「目の疲れ」を気にかける方に親しまれてきた理由
菊花茶といえば「目」のイメージを持つ方が多いかもしれません。その背景には、中医学の考え方と、菊花に含まれる成分の両方があります。
中医学の考え方:「肝(かん)」と「目」のつながり
中医学には「肝は目に開竅(かいきょう)する」という考え方があります。これは、肝の働きが目の状態に現れる、という意味です。
ここでいう「肝」は、西洋医学の肝臓そのものではなく、血を蓄えて全身に巡らせたり、気の巡りを整えたりする働きを指す、中医学独特の概念です。目はこの「肝の血」によって潤され、養われていると考えます。そのため、肝の血が不足したり巡りが滞ったりすると、目のかすみ・疲れ・乾きとして現れるとされてきました。
菊花は、この肝に働きかける生薬とされ、こもった熱を冷まして目をはっきりさせる「清肝明目(せいかんめいもく)」の方向に向くと考えられてきました。だからこそ、目を気にかける方に長く親しまれてきたのです。
現代では、スマホやパソコンによる目の酷使が増えています。中医学では、こうした目の使いすぎは「肝の血」を消耗する状態と捉えます。菊花茶が現代の私たちに見直されているのも、こうした背景があるのかもしれません。
成分の面から
菊花には、ルテインやゼアキサンチンといったカロテノイド類、ルテオリンなどのフラボノイド、クロロゲン酸といった抗酸化に関わる成分が含まれることが知られています。これらは目の健康との関連で研究が進められている成分です。
ただし、菊花茶として飲んだ場合の作用を明確に示したヒトでの研究はまだ限られています。あくまで「目に関わる成分を含み、研究で注目されているお茶」という位置づけで、毎日の習慣として楽しんでいただくのがよいでしょう。
⚠️ 菊花茶は食品です。特定の症状や病気を治療・予防するものではありません。気になる症状がある場合は医療機関にご相談ください。
目の疲れと一緒に出やすい、頭の「のぼせ」や「イライラ」
「目が疲れると、頭まで重くなる」「夕方になると顔がのぼせる感じがする」——そんな経験はありませんか。
中医学では、目の疲れと、頭ののぼせ・イライラは、別々の不調ではなく、同じ「肝の高ぶり」から来ると考えることがあります。ストレスや目の酷使で肝の気が高ぶると、その熱が頭や目に上りやすくなる、という捉え方です。
菊花は、こうした上に上った熱を冷まし、高ぶりを鎮める方向に向くとされてきました。目の疲れだけでなく、頭の重さやのぼせ感が気になる方にも、菊花茶が親しまれてきたのはこのためです。
当薬局にも、「パソコン仕事で目が疲れる」というご相談と一緒に、「頭がのぼせる」「イライラしやすい」というお声をいただくことがよくあります。こうしたお悩みは、つながっていることが少なくありません。
夏に親しまれる、ほっとひと息のお茶として
よくあるご相談 / リラックス・すっきりしたいタイプ
「暑くなってくると、なんだか頭がぼーっとして、気持ちもざわつく」
「仕事で張りつめた頭を、すっきりさせて、ほっとひと息つきたい」
当薬局では、暑い季節になると、こうした「リラックスしたい」「気分をすっきりさせたい」という思いで菊花茶を求めて来られる方が増えます。
中医学では、菊花は性質がやや涼やかで、上にのぼった熱を冷ます方向に向くとされてきました。暑さで頭に熱がこもりやすい夏に、すっきりとした菊花茶が親しまれてきたのは、こうした考え方とも重なります。
爽やかな香りとやさしい甘みは、張りつめた気持ちをふっとゆるめてくれます。カフェインを含まないので、夜のリラックスタイムにも向いています。冷茶にして冷蔵庫に常備しておけば、暑い日の水分補給がわりにもなり、毎日の習慣として取り入れやすくなります。
菊花茶の選び方|品種ごとの特徴
菊花茶には、いくつかの品種があります。味や香り、向いている目的が少しずつ違うので、選ぶときの目安をご紹介します。
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杭白菊(こうはくぎく)|初心者の方に
肉厚で甘くまろやか、苦味が少なく飲みやすい品種。広く出回っていて手に入りやすく、菊花茶を初めて飲む方の最初の一杯におすすめです。
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胎菊(たいぎく)|香りを楽しみたい方に
杭白菊が開ききる前の蕾を摘んだもので、上品とされる品種。金色の水色(すいしょく)と、蜜のような甘い香りが特徴です。やや性質が涼やかに傾くとされるため、冷えが気になる方は少量から。
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貢菊(こうぎく)|目の乾きが気になる方に
香り高く、清らかな風味の品種。目の乾燥が気になる方に親しまれてきました。
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滁菊(じょぎく)|のぼせ・頭の重さが気になる方に
花びらがぎゅっと締まった品種で、肝の高ぶりを鎮める方向の働きが強いとされ、頭にのぼった熱が気になる方に向くとされてきました。
迷ったら、まずは杭白菊から。香りを楽しみたくなったら胎菊、目的がはっきりしてきたら貢菊や滁菊へ、と試していくと選びやすいです。
おすすめのブレンド|もっと飲みやすく

菊花茶は単独でもおいしいですが、ほかの食材と合わせると風味が豊かになり、飲みやすくなります。家庭で手に入りやすい組み合わせをご紹介します。
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菊花+クコの実(枸杞子)
「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」という古典処方にも通じる、目を気にかける方に親しまれてきた定番の組み合わせ。クコの実の甘みで菊花の苦味がやわらぎます。ふやけた実はそのまま食べてもおいしいです。
クコの実(枸杞子)の効能について詳しくはこちら -
菊花+なつめ(大棗)
なつめの自然な甘みとコクが加わり、ぐっと飲みやすく。なつめは「気・血を補う」とされ、疲れや冷えが気になる方にも親しまれている食材です。菊花のやや涼やかな性質を、温める方向のなつめが補います。
なつめの効能|女性の味方とされる7つの働きはこちら -
菊花+緑茶/ミント|すっきりしたい方に
清涼感が増し、気分転換に。緑茶にはカフェインが含まれる点だけご注意を。
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菊花+しょうが少々|冷えが気になる方に
菊花のすっきり感を残しつつ、しょうがの温かみをプラス。涼やかさが気になる方でも取り入れやすくなります。
まずは「菊花+クコの実」から。甘みがほしければなつめ、すっきりしたければミントや緑茶、と気分や体調に合わせてアレンジしてみてください。
菊花茶のおいしい淹れ方
香りや風味を引き出して楽しむための、淹れ方のポイントをご紹介します。
- さっと湯通し(洗茶)
菊花や胎菊は、お湯を注いだら10秒ほどで一度湯を捨てると、花が開きやすくなり、このあとの香りの立ち方が変わります。特に蕾の胎菊におすすめです。 - お湯の温度
沸かしたての熱湯(95〜100℃)でかまいません。繊細な香りを大切にしたい胎菊・貢菊は、少し冷ました90℃前後にするとまろやかに楽しめます。 - 蒸らし時間は3〜5分
フタをして3〜5分蒸らすと、淡い黄色の水色とすっきりした香りがしっかり出ます。長く置きすぎると苦味が出るので、好みで調整を。 - 2〜3煎まで楽しめる
お湯を注ぎ足すたびに、蒸らし時間を少しずつ長くすると最後まで風味を楽しめます。
淹れたお茶はその日のうちに飲み切るのがおすすめです。
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「目の疲れと一緒に出るこの不調、関係あるのかな」——お話を伺いながら、ご一緒に整理いたします。全国どこからでも、ご自宅から気軽にご相談いただけます。
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飲むときに気をつけたいこと
- 菊・キク科にアレルギーのある方は、飲用を控えてください。心配な方は少量から試し、しばらく様子をみてください。
- 冷えが気になる方・お腹を下しやすい方は、菊花がやや涼やかな性質とされるため、量を加減するか、なつめやしょうがと合わせるのがおすすめです。
- 妊娠中・授乳中の方、治療中のお薬がある方は、念のためかかりつけの医療機関にご相談ください。
漢方薬局からひとこと
当薬局には、「目の疲れに何かいいお茶はない?」というご相談がよく寄せられます。
漢方の考え方では、ひとつのお茶だけで体が大きく変わるとは考えません。大切なのは、その方の体質と、目の使い方・睡眠・ストレスといった毎日の積み重ねです。菊花茶は、その習慣をやさしく支えてくれるもののひとつ。
「自分の体質にはどんなお茶が合うのかな」「目の疲れと一緒に出るこの不調、関係あるのかな」——そんな小さな疑問も、どうぞお気軽にご相談ください。お一人おひとりのお体に合わせて、お話をうかがいます。
よくある質問(FAQ)
菊花茶にカフェインは入っていますか?
いいえ、菊花茶にはカフェインは含まれていません。時間を気にせず、寝る前のひと息にも取り入れやすいお茶です。
毎日飲んでも大丈夫ですか?
食品ですので、お茶として日常的にお楽しみいただけます。ただし冷えが気になる方は量を加減し、菊・キク科アレルギーのある方は飲用をお控えください。
どんな味ですか?
ほんのりとした苦味とやさしい甘み、すっきりした後味です。苦味が気になる方は、クコの実やなつめ、はちみつと合わせると飲みやすくなります。
子どもや妊娠中でも飲めますか?
心配な場合は、念のため医療機関にご相談ください。体質やお悩みに合わせた取り入れ方は、LINEでもご相談いただけます。
まとめ|菊花茶は、目の疲れ・のぼせに親しまれてきたお茶
菊花茶は、目の疲れやのぼせが気になる方に、古くから親しまれてきたお茶です。中医学では「肝」と「目」のつながりから、こもった熱を冷まし目をはっきりさせる方向に向くと考えられてきました。
カフェインを含まず、クコの実やなつめと合わせれば飲みやすさも広がります。暑い季節には冷茶にして、ほっとひと息つくお供にも。まずは杭白菊から、毎日の習慣として気軽に取り入れてみてください。
そして、目の疲れの奥にのぼせやイライラなど気になることがあれば、体質から見直すヒントになるかもしれません。気になることがあれば、いつでもご相談ください。

天心堂薬局は1950年創業の漢方専門薬局です。
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※この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的なアドバイスを提供するものではありません。具体的な症状や治療については、医師や薬剤師などの専門家にご相談ください。
※効果には個人差があります。
監修:天心堂薬局(福岡市中央区大名1丁目15番7号)|1950年創業・漢方専門薬局|日本中医薬研究会会員店|全国実力薬局100選 子宝・不妊漢方部門認定