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生漢煎 防風通聖散の効果を漢方薬剤師が解説|お腹の脂肪・便秘への作用と正しい飲み方

「生漢煎 防風通聖散って本当に効果あるの?」「お腹の脂肪に効く漢方薬と聞いたけれど、自分に合うのかわからない」——そんな疑問をお持ちの方は少なくありません。

お腹が気になるけれど…

防風通聖散は、18種類の生薬を配合した漢方薬(第2類医薬品)で、お腹周りの皮下脂肪が気になる方や便秘がちな方に使用される処方です。生漢煎は、その防風通聖散を「満量処方」で商品化したもので、ジェイフロンティア株式会社(SOKUYAKUウェルネス)が販売しています。

ただし、漢方薬は体質に合うかどうかが非常に大切です。「誰が飲んでも痩せる薬」ではなく、合う人には効果を実感しやすく、合わない人には副作用のリスクが高まるのが漢方の特徴です。

本記事では、1950年創業の漢方専門薬局として75年以上の相談実績をもつ天心堂薬局が、防風通聖散の効果・効能から副作用、飲み方の注意点、そして「あなたに本当に合っているか」の見極め方まで、専門家の視点でわかりやすく解説します。

この記事の目次

  • 生漢煎 防風通聖散とは?基本情報と特徴
  • 防風通聖散に期待できる4つの効果・効能
  • 防風通聖散の18種類の生薬成分とその働き
  • 防風通聖散の正しい飲み方と用法・用量
  • 防風通聖散の副作用と服用時の注意点
  • 防風通聖散が向いている人・向いていない人
  • 生漢煎 防風通聖散の購入方法と価格
  • 防風通聖散に関するよくある質問(Q&A)
  • まとめ|防風通聖散の効果を最大限に活かすために

生漢煎 防風通聖散とは?基本情報と特徴

防風通聖散の歴史と由来

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)は、約800年以上前の中国・金の時代に、医師・劉完素(りゅうかんそ)が著した漢方の古典『宣明論(せんめいろん)』に収載されている歴史ある処方です。

処方名の「防風」は主薬となる生薬の名前、「通聖」は「聖人に通じるほどすぐれた薬」という意味を持ちます。つまり、防風を中心としたすぐれた処方であることを名前そのものが表しているのです。

もともとは体内に溜まった余分な熱や老廃物を、汗・便・尿の3つの経路から排出するための処方として生まれました。現代では、肥満症や便秘、それに伴う諸症状に広く使用される漢方薬として、医療機関でも処方されています。

生漢煎の特徴|他の防風通聖散との違い

防風通聖散を配合した市販の医薬品は、ナイシトール(小林製薬)、ツムラやクラシエの防風通聖散など、さまざまなメーカーから販売されています。その中で生漢煎が他の商品と異なるポイントは主に以下の3つです。

生漢煎は新生薬品工業(奈良県)が製造を担当しており、製薬メーカーの品質管理のもとで作られた第2類医薬品です。

防風通聖散に期待できる4つの効果・効能

防風通聖散の効能・効果は、添付文書では次のように記載されています。

この効能・効果を日常の悩みに落とし込むと、大きく4つの作用が期待できます。

効果①:お腹の脂肪の分解・燃焼を促進

防風通聖散の中でもっとも注目されている効果が、お腹周りの皮下脂肪への作用です。配合されているマオウやレンギョウなどの生薬が新陳代謝を高め、脂肪細胞の分解と燃焼を促進するとされています。

横浜市立大学の研究グループによる報告では、防風通聖散が食欲増進ホルモンである「グレリン」の分泌を低下させ、食欲を抑制する作用があることも確認されています。また、362の臨床論文のメタアナリシスからは、BMIを有意に低下させることが示されています。

ただし重要なのは、防風通聖散だけで脂肪が燃焼するわけではないということです。脂肪は「分解→燃焼」というプロセスで減少します。防風通聖散は脂肪の分解を助けますが、燃焼させるには適度な運動やバランスのよい食事との組み合わせが大切です。「飲むだけでダイエットできる」という期待で購入される方も多いですが、ダイエット目的で使用する場合も、生活習慣の見直しと併用してこそ本来の力を発揮する漢方薬です。

効果②:便秘の改善と老廃物の排出

防風通聖散に含まれるダイオウ(大黄)や硫酸ナトリウム(ボウショウ)は、腸の蠕動運動を活発にし、便通を改善する効果があります。多くの方が、服用を始めて1週間ほどで便通に変化を感じています。

便秘が改善されると、体内に溜まっていた老廃物の排出が促され、肌荒れやにきびの軽減にもつながることがあります。

効果③:むくみの軽減

ビャクジュツやカッセキなどの生薬には利尿作用があり、体内の余分な水分を排出してむくみを軽減します。とくに、夕方になると脚がパンパンになるような水分の停滞が気になる方に適しています。

効果④:肩こり・のぼせなど肥満に伴う諸症状の改善

防風通聖散は、代謝を促進し体内の巡りをよくする処方です。そのため、高血圧や肥満に伴う動悸、肩こり、のぼせといった症状の改善も効能として認められています。蓄膿症(副鼻腔炎)や湿疹・皮膚炎にも効果が期待できます。

漢方薬剤師のワンポイント

天心堂薬局|漢方専門・1950年創業

防風通聖散を「痩せる薬」として飲み始める方は多いのですが、漢方薬は「症状」ではなく「体質」に合わせて処方するものです。お腹周りの脂肪が気になっていても、体質が合わなければ効果を実感しにくいどころか、副作用のリスクが高まります。

効果を最大限に引き出すためには、まず自分の体質に防風通聖散が合っているかを確認することが何より大切です。

防風通聖散の18種類の生薬成分とその働き

防風通聖散は、数ある漢方薬のなかでも18種類と非常に多くの生薬を組み合わせた処方です。それぞれの生薬が持つ働きを、作用別に整理してご紹介します。

脂肪の分解・代謝を高める生薬

生薬名主な働き
マオウ(麻黄)交感神経を刺激し、脂肪の分解と燃焼を促進。発汗作用も
レンギョウ(連翹)体内の熱を冷まし、代謝を促す。抗炎症作用
ショウキョウ(生姜)体を温め血行を促進。代謝アップをサポート

便通を改善する生薬

生薬名主な働き
ダイオウ(大黄)腸の蠕動運動を活発にし、便通を改善。排便を促す
硫酸ナトリウム(ボウショウ)腸内の水分量を調整し、便を柔らかくする

余分な水分を排出する生薬

生薬名主な働き
ビャクジュツ(白朮)利尿作用で余分な水分を排出。むくみを軽減
カッセキ(滑石)利尿・清熱作用。体の余分な熱と水分を排出

体全体のバランスを整える生薬

生薬名主な働き
ハマボウフウ(防風)主薬。発汗・解熱作用で体表の邪気を追い払う
トウキ(当帰)血を補い、巡りを改善。女性に重要な生薬
シャクヤク(芍薬)筋肉の緊張をほぐし、痛みを和らげる
センキュウ(川芎)血行促進。肩こりや頭痛の軽減
サンシシ(山梔子)清熱作用。体内の炎症を抑える
オウゴン(黄芩)抗炎症作用。体内の余分な熱を冷ます
ケイガイ(荊芥)発汗・解表作用。皮膚の症状にも
ハッカ(薄荷)清涼感で頭をすっきりさせる。解熱作用
キキョウ(桔梗)去痰作用。他の生薬の効果を上半身に導く
カンゾウ(甘草)他の生薬の調和役。胃腸を保護し、薬全体のバランスを整える
セッコウ(石膏)清熱作用。体の深部の熱を冷ます

これら18種類の生薬が相互に作用することで、代謝促進・便通改善・水分排出・炎症抑制という複合的な効果が生まれます。単一成分の西洋薬にはない、漢方ならではの「体全体のバランスを整える」アプローチです。

防風通聖散の正しい飲み方と用法・用量

正しい飲み方をチェック

用法・用量(生漢煎の場合)

タイプ1回量1日の回数服用タイミング
顆粒タイプ1包(2g)3回食前または食間(空腹時)
錠剤タイプ(錠SS)4錠3回(朝・昼・夕)食前または食間(空腹時)

15歳以上の成人が対象で、15歳未満の方は服用できません。水またはお湯で服用してください。

食前・食間とはいつ?飲むタイミングの目安

漢方薬を効果的に吸収するために、空腹時に飲むことが推奨されています。「食前」とは食事の約30分前、「食間」とは食事と食事の間(食後約2時間)のことです。食後ではありませんのでご注意ください。

もし飲み忘れてしまった場合は、気づいた時点で1回分を服用してください。ただし、次の服用時間が近い場合は、忘れた分は飛ばして通常のスケジュールに戻りましょう。2回分を一度にまとめて飲むのは避けてください。

効果を実感するまでの期間

効果が現れるまでの期間には個人差がありますが、一般的な目安は以下のとおりです。

症状効果実感までの目安
便秘1週間程度
むくみ1ヶ月程度
肥満症・お腹の脂肪1~3ヶ月程度
肌荒れ・にきび1~2ヶ月程度

漢方薬は体質を改善していく医薬品のため、継続して服用することが大切です。ただし、1ヶ月服用しても何の変化も感じない場合は、体質に合っていない可能性があります。その場合は医師や薬剤師にご相談ください。

防風通聖散の副作用と服用時の注意点

起こりうる一般的な副作用

防風通聖散は医薬品であるため、副作用が生じる可能性があります。多く報告されているのは以下の症状です。

  • 下痢・軟便・腹痛:ダイオウの排便促進作用によるもの。胃腸が弱い方に起きやすい
  • 発疹・かゆみ:生薬成分に対するアレルギー反応の可能性
  • 食欲不振・胃の不快感・吐き気:胃腸への刺激によるもの
  • 動悸・めまい:マオウ(交感神経刺激)による影響

これらの症状が現れた場合は、服用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。

注意が必要な重篤な副作用

発生頻度はまれですが、重篤な副作用として以下が報告されています。

⚠️ すぐに受診すべき症状

  • 間質性肺炎:せき、息切れ、発熱が続く場合
  • 偽アルドステロン症:手足のだるさ、しびれ、筋肉の痙攣(カンゾウの長期服用に関連)
  • 肝機能障害:発熱、全身のだるさ、黄疸
  • これらの症状がみられた場合は、直ちに服用を中止し、医療機関を受診してください。

服用を避けるべき方・慎重になるべき方

  • 妊娠中の方:ダイオウに子宮収縮作用があるため、流早産のリスクが高まります
  • 授乳中の方:ダイオウの成分が母乳に移行し、乳児に下痢を引き起こす可能性があります
  • 胃腸が弱い方:下痢や腹痛が強く出やすいため慎重に
  • 高血圧の治療中の方:マオウが血圧に影響を与える可能性があります
  • 他の下剤を使用中の方:排便作用が過剰になるリスクがあります
  • 他の漢方薬を服用中の方:生薬が重複して過剰摂取になることがあります

いずれの場合も、服用を検討する前に医師または薬剤師にご相談いただくことをおすすめします。

防風通聖散が向いている人・向いていない人

漢方の世界では、薬が合う体質のことを「証(しょう)」と呼びます。防風通聖散は「実証(じっしょう)」「熱証(ねっしょう)」の方に適した処方です。これをわかりやすく日常の特徴に置き換えてみましょう。

防風通聖散が向いている人の特徴

防風通聖散が向いていない人の特徴

⚠️ こんな方には向きません

  • 体力がなく疲れやすい(虚証タイプ)
  • 胃腸が弱く、すぐにお腹をこわす
  • 冷え性で手足が冷たい(寒証タイプ)
  • 痩せ型で皮下脂肪が少ない
  • 下痢しやすい、軟便傾向
  • 食欲が少なく食が細い

上記の「向いていない人」に当てはまる方が無理に服用すると、下痢や腹痛、体力の消耗といった副作用が出やすくなります。

漢方薬剤師のワンポイント

天心堂薬局|漢方専門・1950年創業

「お腹の脂肪を落としたい」という目的で防風通聖散を選ぶ方が多いですが、漢方は「症状」ではなく「体質」で選ぶものです。たとえば冷え性で痩せたい方には、防風通聖散ではなく「防已黄耆湯」や「当帰芍薬散」のほうが合う場合があります。

自分の体質に本当に合う漢方を見つけるためには、薬剤師への相談がもっとも確実です。市販の漢方薬でも、購入前に一度は専門家に相談されることをおすすめします。

生漢煎 防風通聖散の購入方法と価格

購入できる場所

生漢煎 防風通聖散は通販専売の医薬品で、ドラッグストアの店舗では購入できません。購入方法は以下の2つです。

  • SOKUYAKUウェルネス公式サイト(ジェイフロンティア運営)
  • 楽天市場の公式ショップ

正規品であることを確認するため、上記いずれかの公式販売ルートからの購入をおすすめします。

価格と定期購入コース

生漢煎 防風通聖散の定期購入コースでは、初回割引や送料無料の特典が用意されています。定期コースは継続回数の条件が設定されている場合がありますので、購入前に解約条件を必ず確認してください。

解約を希望する場合は、次回お届け予定日の10日前営業日までに電話で連絡する必要があります(SOKUYAKUウェルネスカスタマーセンター:0120-770-328、平日9:30~18:30)。

防風通聖散は他のメーカーからも購入可能

防風通聖散は生漢煎以外にも、以下のようなメーカーから販売されています。ドラッグストアで購入したい方や、まずは少量から試してみたい方は、1週間分のパッケージがある商品を選ぶのもよいでしょう。

  • ナイシトールZa(小林製薬):錠剤タイプ、1週間分もあり
  • ツムラ漢方防風通聖散エキス顆粒:医療用と同じメーカーの市販品
  • クラシエ防風通聖散:錠剤・顆粒の両タイプあり
  • ロート製薬 和漢箋シリーズ:錠剤タイプ

選ぶ際は、満量処方かどうか(1/2処方や3/5処方のものもある)、錠剤か顆粒かのタイプ、1日の服用回数などを比較し、毎日続けやすいものを選ぶことが大切です。

防風通聖散に関するよくある質問(Q&A)

防風通聖散はどのくらいで効果を実感できますか?

個人差はありますが、便秘には1週間程度、肥満症やむくみなどの症状には1~3ヶ月程度を目安に様子をみてください。漢方薬は体質を改善していくものなので、継続して服用することが大切です。1ヶ月服用しても変化を感じない場合は、体質に合っていない可能性がありますので、医師や薬剤師にご相談ください。

防風通聖散を飲むだけで痩せますか?

防風通聖散には脂肪の分解を助ける作用がありますが、飲むだけで痩せるわけではありません。分解された脂肪を燃焼するためには、適度な運動やバランスのよい食事が必要です。食生活の改善と運動を組み合わせることで、防風通聖散の効果がより発揮されます。

他の薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか?

他の医薬品と併用する場合は、必ず事前に医師または薬剤師にご相談ください。とくに他の漢方薬を服用中の場合、マオウやカンゾウ、ダイオウなどの生薬が重複して過剰摂取になるリスクがあります。また、他の下剤との併用は便秘に対して作用が強く出すぎることがあるため避けてください。

食後に飲んでしまった場合はどうすればいいですか?

食後に飲んでしまっても大きな問題はありませんが、効果が十分に発揮されない可能性があります。漢方薬は空腹時のほうが吸収がよいため、次回からは食前(食事の30分前)または食間(食後2時間)に服用するよう心がけてください。

妊娠中・授乳中でも服用できますか?

妊娠中の方は服用を避けてください。防風通聖散に含まれるダイオウには子宮収縮作用があり、流早産のリスクがあります。授乳中の方も、ダイオウの成分が母乳を通じて乳児に移行し、下痢を引き起こす可能性があるため、基本的に服用は控えるべきです。どうしても使用を検討される場合は、必ず医師にご相談ください。

防風通聖散の「満量処方」とは何ですか?

満量処方とは、漢方の基準で定められた原料生薬の最大量を配合していることを意味します。生漢煎の場合、1日量で原生薬27.1gを使用しており、これは病院で処方される医療用漢方薬と同等のエキス含有量です。市販品には1/2処方や3/5処方のものもあり、それらは満量処方に比べて生薬の量が少なくなります。

顆粒タイプと錠剤タイプ、どちらを選べばいいですか?

一般的に、顆粒タイプのほうが吸収が早いとされています。ただし、漢方特有の苦味や香りがあるため、味が苦手な方には錠剤タイプ(防風通聖散錠SS)がおすすめです。効果に大きな差はありませんので、毎日続けやすいほうを選ぶことが最も大切です。

まとめ|防風通聖散の効果を最大限に活かすために

防風通聖散の効果を最大限に活かすために

生漢煎 防風通聖散は、18種類の生薬を満量処方で配合した第2類医薬品です。お腹周りの脂肪の分解・燃焼促進、便秘やむくみの改善、肩こりやのぼせなど肥満に伴う諸症状に効果が期待できます。

ただし、漢方薬は体質との相性が非常に重要です。防風通聖散が向いているのは、体力が充実していて、お腹に皮下脂肪が多く、便秘がちな「実証・熱証」タイプの方です。体力がない方や胃腸が弱い方、冷え性の方には合わない可能性があります。

効果を最大限に引き出すポイントをまとめると、以下の3つです。

「漢方薬を飲んでみたいけれど、自分に合うかわからない」「何を選べばいいか迷っている」——そんな方は、まず漢方に詳しい薬剤師に相談してみてください。体質に合った漢方薬を選ぶことが、効果を実感するための一番の近道です。

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免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の商品の購入を推奨するものではありません。漢方薬は医薬品です。服用にあたっては、添付文書をよく読み、用法・用量を守ってください。症状の改善がみられない場合や、副作用が疑われる場合は、医師または薬剤師にご相談ください。

監修:天心堂薬局(福岡市中央区大名1丁目15番7号)|1950年創業・漢方専門薬局|日本中医薬研究会会員店|全国実力薬局100選 子宝・不妊漢方部門認定

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